高血圧読本

小児の高血圧

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 小児の約0.1〜1%に本態性高血圧が見られるが、一般に軽症で治療を要しない場合が多い。

■特徴

 一般に血圧上昇の程度は軽いので、薬物治療が不要の場合が多く、合併症の恐れも少ないと言えるが、
高血圧は動脈硬化の危険因子であり、成人の本態性高血圧へ持ち越されることが明らかになっており、小
児期における予防・管理が大変重要である。
 薬物治療を必要とする血圧上昇は二次性項血圧の場合が多く、腎臓に関係した高血圧が大半を占める。
 日本には小児高血圧の判定基準はないが、目安を以下に示す。

小児高血圧の目安
  収縮期(最高)血圧 (oHg) 拡張期(最低)血圧 (oHg)
幼児 ≧120 ≧70
小学校 低学年 ≧130 ≧80
高学年 ≧135 ≧80
中学校 男子 ≧140 ≧85
女子 ≧135 ≧80
高等学校 ≧140 ≧85

■生活習慣の改善

 小児の高血圧は軽症が多く、減塩や運動、肥満があれば減量などの生活習慣の改善を行う。
 水泳、早足歩行、ジョギングなどの運動により直接の降圧がみられる。
 早期に生活習慣を改善していくことは、今後の高血圧予防にも役立つ。