高血圧読本

高血圧とは?

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持続的に血圧の高い状態で、収縮期(最高)血圧140oHg以上、または拡張期血圧90oHg以上をいう。
加齢とともに有病率が増加し、65歳以上では50%に見られる。

■高血圧の症状

 高血圧には特に主な症状は無く、多くは無症状のことが多く、「サイレントキラー」と呼ばれることもある。
 頭重感・めまい・肩こり・浮腫(むくみ)など。
 悪性など重症の場合には頭痛、視力障害、意識障害、呼吸困難などが見られる。

 二次性高血圧の中には、特徴的な症状や兆候が見られることがあり、診断の手がかりとなることもある。

■高血圧の判定基準

 収縮期(最高)血圧140oHg以上、または拡張期血圧90oHg以上をもって高血圧と診断される。

 高血圧は、将来の脳血管障害、虚血性心疾患、腎疾患などを発祥する危険性が高い。
 

 

成人における血圧の分類

分類

 収縮期血圧(oHg)    拡張期血圧(oHg)
至適血圧       <120      かつ     <80
正常血圧       <130      かつ     <85
正常高値血圧      130〜139    または    85〜89
軽症高血圧      140〜159    または    90〜99
中等度高血圧      160〜179    または   100〜109
重症高血圧       ≧180      または     ≧110
収縮期高血圧       ≧140      かつ     <90

(日本高血圧学会ガイドラインより)

 



 最高血圧160oHg以上 or最低血圧が95oHg
以上の場合、年齢に関係なく高血圧とされる。



 境界域高血圧 :140〜159/90〜95 oHg
 高血圧 :160oHg以上/95oHg以上
 境界域収縮期
 高血圧
:140oHg以上/90oHg未満


■高血圧は病気の存在を示してる

 高血圧は単に血圧が高いと言うことを示すものではなく、病気の存在を示している。
 つまり、高血圧というのは『血圧が正常よりも高いということを示す症状』であり、疾患名ではないのです。
 高血圧症には様々な合併症が知られており、脳血管障害・心不全・腎不全は最大の死因となっています。

 

高血圧症の3大事故   脳血管障害 ・ 心不全 ・ 腎不全

高血圧の合併症
1:心不全(心筋肥大→心室肥大→心不全)
2:腎不全(腎動脈硬化による)
3:脳血管障害(脳動脈硬化による)
4:虚血性心疾患(心臓の冠状動脈硬化による)

■降圧目標

高血圧患者 <140/90oHg
腎実質性高血圧 <130/85oHg
糖尿病を合併
蛋白尿≧1g/日 <125/75oHg
高齢者 <160〜140/90oHg

JNC W 1997
 

若・壮年者、糖尿病 <130/85oHg(至適または正常値レベル)
高齢者 <140/90oHg(正常高値レベル)

WHO/ISH 1999